小 熊 座 第2回佐藤鬼房顕彰全国俳句大会入選集
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佐藤鬼房


  

 


  
    
        
第2回佐藤鬼房顕彰全国俳句大会 当日句  

                       ■平成21年3月20日
 
                      ■於 塩竈市壱番館遊ホール
 一般の部


  〈嘱目の部〉

 佐藤鬼房奨励賞

   青む陸奥鬼房に二度まみえしこと          須崎 敏之


 塩竈市市長賞

   一本の木があり彼岸時雨かな            武田 香津子


 塩竈市芸術文化協会長賞

   兜太来て鬼房に会ふ涅槃西風            富樫 文子


 塩竈市観光物産協会長賞

   鬼房の小径の雀隠れかな               山本 遊史


  〈選者特選〉

 金子兜太特選

   一本の木があり彼岸時雨かな            武田 香津子

   兜太来て鬼房に会ふ涅槃西風            富樫 文子

   夜を見れば横に流れる天の川            小幡 直人



 宇多喜代子特選

   杉の花本日一粒万倍日                 佐々木 克狼駄

   一本の木があり彼岸時雨かな             武田 香津子

   鬼房に逢ふ一心の春帽子               鳥居 秀子



 蓬田紀枝子特選  

   つま先に春泥つけて僧来たる             阿部 志美子

   さえずりや湾のかたちは陽のかたち         佐藤 きみこ

   閻魔堂覗いてゆける遅日かな             小林 里子



 高野ムツオ特選

   鬼房の小径の雀隠れかな               山本 遊史

   さえずりや湾のかたちは陽のかたち         佐藤 きみこ

   花早まる人間が持つ白き闇              中村 孝史



 渡辺誠一郎特選

   鬼房へ行く春寒の吊革よ                佐々木 幸子

   夜を見れば横に流れる天の川             小幡 直人

   春時雨やわらかきもの膝に置く            渡辺 柊子


 高柳克弘特選

    鬼房の小径の雀隠れかな               山本 遊史

   佐保姫と鬼房招き雨上る                紺野 要蔵

   雪解川われらの祖は荒夷               千田 稲人



 神野紗希特選  

   たんぽぽの絮とおかっぱ風まかせ          石山 徳治郎

   まぼろしの縄とびや夕焼けのなか           金子 斐子

   火の山の冷えて鶸いろお中日             佐々木 とみ子



 照井翠特選

   一本の木があり彼岸時雨かな             武田 香津子

   朧月蝋燭は死を予感する               塩原 拓人

   オカリナの穴の退屈鳥雲に              今野 紀美子



 佐藤成之特選

   鬼房へ行く春寒の吊革よ                佐々木 幸子

   春時雨やわらかきもの膝に置く            渡辺 柊子

   鬼房に逢ふ一心の春帽子               鳥居 秀子


  〈入選一覧〉

   春疾風鬼房遠くより参加                高橋 つる

   芹なづな月は持たざる自転軸             大場 鬼奴多

   佐保姫を鬼房訪ねみな集う              吉本 みよ子

   みちのくへ突っ込んでゆく揚雲雀           上野 まさい

   短冊に魚の移り香彼岸入り               末永 隆雄

   早や三月兜太が来るぞ鬼房会            村田 斐路子

   深海魚呼吸している春の闇              山本 美星子

   みちのくはどの隙間にも春の泥            宇津志 勇三

   酒蔵の板塀濡らす春の雨               中鉢 陽子

   春嵐鯖缶を食ふ夕餉かな               宇津志 紀子

   坂道を上って下って鬼房忌               阿部 流水

   ドーナツの向こうの小川春日満ち           澤口 和子

   塩竈の語部となる春の潮                さとう しほり

   頤の天に溢るる梅の花                 登坂 とし子

   春風に向いて見えしもの多数             石井 アケミ


   囀りのなかに囀り雨上る                鈴木 朱鷺女

   鬼房の道を探して春動く                 佐藤 豊

   春の海めくれば鬼房完市も               大野 黎子


   うみどりのちりぢりいこふ彼岸かな           清家 馬子

   彫り深き独眼の騎士春きざす              柏木 晃

   猪の足跡光り春の雨                  柳尾 ミオ


   春鞄夢を語るにふさわしい               澤邊 美穂

   白鳥帰る忘れ物は無し                  田中 雅秀

   融ケ岡の余白にぽぽと桃の花             小笠原 弘子


   囀りや北斗の碑碣かがよへり             中鉢 益生


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