小 熊 座 句集 片 翅
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『語り継ぐ
  いのちの俳句』

 平成30年
 朔出版
 

ご注文は小熊座俳句会へハガキでお願いいたします。ムツオ主宰のサイン入りでお届けします。

小熊座俳句会
〒985-0863 
宮城県多賀城市
 東田中2-40-26-504
  
    

   語り継ぐいのちの俳句   3.11以後のまなざし

    自然とは何か、

    生きるとは何なのか−

    心を揺さぶる言葉の数々とともに、

    主義主張を超え、

    年代を超えて詠まれた

    さまざまな俳人の「いのちの俳句」を

    今、未来へ贈る。


   
主な内容

   第一章  震災1000日の足跡

   第二章  1000日以後

   第三章  震災詠100句 自句自解

    
蛇笏賞・読売文学賞・小野市詩歌文学賞を受賞した

    句集『萬の翅』から五年。

    はじめて語られる震災詠100句の背景。





 あとがき

  あとがきに何を記そうかと、あれこれ迷っている最中に

 北海道胆振東部地震が起きた。七年前の東日本大震災の記

 憶が生々しくよみがえる。二年前の熊本地震や今年の大阪

 府北部地震、それに西日本豪雨の際もそうであったが、な

 すすべもなく、固唾を呑んでテレビの映像に釘付けになっ

 ているばかりだ。

  分かりきったことだが、現実の悲劇を前に、言葉は何の

 力にもならない。しかし、あの被災直後、無性に俳句を作

 りたくて仕方がなかった。実際、災禍の街を歩きながら俳

 句を考えた。俳句に親しんでいても、生きることに精一杯

 で、俳句どころではなかった人がさぞかしたくさんいただ

 ろう。ずいぶん不遜なことだった。

  なぜ、俳句だったのだろうか。その後何度も考えたが、

 どうもよい答えが見つからない。ただ、言えることは、そ

 れまでも震災に限らず災禍にあって俳句を作り続けた人は

 数えきれないほどいたという事実である。ことに戦争とい

 う人災において、そうであった。

  おそらく、俳句を作ることが自分の存在証明であったの

 だろう。危機にあって俳句の言葉の中に、自分の鼓動する

 心臓、脈打つ血を再確認していたに違いない。言葉で(せい)

 自己確認していたのだ。これは決して私一人ではない。

 被災した多数の人たちが、俳句に生きる力を得ていた。現

 在ただ今もそうである。東日本大震災は、そうした俳句の

 あり方を私に教えてくれた。

  本書には、ここ七年のうち、その時々に与えられた機会

 に話したり、書いたりしたものの中からいくつかを、加筆

 修正を加え採録した。もとより一本に纏まるような代物で

 はなかった。すべて、発案し、あきらめずに編纂、構成に

 尽くしてくれた朔出版の鈴木忍さんのお力によるものであ

 る。ここに深く感謝申し上げる。


  
平成30年9月7日

                   高野ムツオ



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