小 熊 座 2026/3    No.490 当月佳作抄
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当月佳作抄 2026年3月 No.490

ムツオ推薦

この身から逃げようもなきどんど焼
渡辺 誠一郎
天上に神話地上に冬すみれ
沢木 美子
海が鳴る火鋏を火に突つこめば
佐川 盟子
うつむけば極楽やねん冬牡丹
津髙里永子
砂丘にも胎動ありて冬雲雀
小田島 渚
列なせばたちまちうねる雁の波
浪山 克彦
御降りの人住めぬ家まぶしめり
植木 國夫
本棚にもう廻らざる独楽一つ
大澤 保子
地球より濃き色として竜の玉
丸山千代子
魚類みなつねに泪目冬旱
龍 太一
翔つときは詩片となりて冬の鷺
鯉沼 桂子
大寒の縄文土器より火の匂ひ
曽根 新五郎
地は神のてのひら手鞠うきあがる
山本 勲
指させば指吸われけり寒北斗
斎藤 真里子
熊撃たる其の夜三日月山際に
長谷川 克史
冬の空見上げた分の血が注ぐ
岡本 行人
地球とは土塊のこと春北斗
宮崎 哲
子のトミカ冬の虹さえ走りそう
一関なつみ
吼えあへる海馬を見てゐる寒さかな
羊 洵
樹氷美し日の美しここは泥炭地
村 一草
星うまいうまいうまいと母子熊
髙野 香
堤防に登る鯨に乗るように
鈴木 綾乃
臍下の胎動のこと初日記
木村 菜智
齢来て軛外れし冬すみれ
赤間マリ子
パソコン上表記出来ない文字は書き換えています
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